「いらっしゃいませー、2名様ですね」


懐かしのあのケーキバイキング、再び。


本当にここのケーキは美味しかった。


ちょうどまたやってるって聞いて、悠とこれたらいいなって思ってたんだ。


「うわぁ…カップルばっかり」


この前来た時は、最後の方だったから、全然人は少ない方だったんだと思う。


「そりゃあ、カップル限定だからな」


「あ、そういえばそうだったね…」


「ま、これがなきゃお前とも出会ってなかったかもな。」


「へ?」


「いや…今は本当なんだし、堂々と食えるぞ。」


悠の目がキラキラしてる。


あの時は…知り合ったばかりで、強引に連れて来られたんだけど


今は…本当にカップルだなんて。


あの頃は大っ嫌いだったのに、こんなことになるなんて思いもしなかった。


「ほら、早くしねぇとなくなるぞ!」


甘いものを目の前にした時、悠は子供のように目を輝かせる。


その姿にでさえ、ドキッとしてしまう。