「合田っ!」

背後からの聞き覚えのある声に足を止める。


「悠…?どうしたの?」


その私の言葉にも悠はイラっとした表情を見せる。


私…何かした??


「お前、昨日のこと…もう忘れたとかねぇよな?」


昨日のこと…


私が悠に告白して、悠が…私に同情して…それで…(←1日悩んでこの結論に至った。)


「わ、忘れてないけど…でも」


「悠が忘れてほしいなら…忘れる」


「は?」


「だって…悠と私じゃ住む世界が違うし…全然釣り合わないし…悠がなかったことにしたいっていうのも分かるから」


「お前…」


その時、悠が私の腕を引っ張って、校舎の壁に押し付けた。


「朝、あいつらが言ってたこと本気にしてんなら…怒るぞ」


「……っ//」


顔が近くて、思わず顔をそらしてしまう。


今だってきっと、こんなにドキドキしてるのは私だけで


悠は全然平気なんでしょ?


「悠と…私の好きはたぶん違うと思う」


「は?」


「私は…っ、悠と一緒にいると心臓がドキドキして、悠が、か、かっこよく見えて顔も見れないし…そういう“好き”なのっ!」


「だから?」


「だからって…」