完全に忘れてた。

最悪。

もっと遅くくればよかった…

ん?

何も言わない…

いつもと変わらず、無言で自分の席(今は私の隣の席だけど)に着く。

もしかして…昨日のことなんか忘れてる?

そうだよね、あんなの冗談に決まってる。

私だけ勝手に気にして恥ずかし…

「おい」

………

「まさか、忘れてくれてラッキーとか、冗談だったかもって期待した?」

「…」

なんでなんでなんでなんでなんでなんで!!??エスパー!?

「残念。俺は記憶力はいい方だからな」

「ほい」

すっと私の方に差し出された手。

「?」

「ケータイ」

「あ…えっと」

「私ケータイ持ってないんですってそんな古典的な嘘通じるわけねぇだろ」

なんで分かった!?