「……//」

嘘みたい。

さっきまで締め付けられるようだった胸の痛みが

すっと何処かに消えてしまって

胸の奥がじわっと温かい。

「……痛っ」

夢なんじゃないかと、ほおをつねってみたけれど…

「なにやってんの」

目の前にはちゃんと悠がいる。


「……でも」

「ん?」

「私のこと…扱い難しいって、めんどくさいって言ったくせに…」

確かにこの耳で聞いたもん…

「お前…あの時、聞いてたのか」

「うん…」


「はぁ…それで今まで避けてたのか?」

「うん…」

そんなことで…と悠はため息をついたけれど

私にとっては重大なことだったんだから…


「だって…言ったじゃん…」

「あぁ、だって事実だろ」

「うっ…」

やっぱりそう思ってたんだ…


「だから、…そんなアホ犬の面倒みれるのは俺だけってことだろ」

「……!」

アホ犬は余計だけど…

その言葉はすごく嬉しかった。