「な、なに…。」




「嘘。つくのヘタすぎ。

…別に?言いたくねーなら聞かないけどさ、あんま一人で抱え込むなよ。

お前の悪いクセ。」




私のおでこをぺしっと指ではじく。




「痛っ!」




わかってるよ。



だから辛くなるの。



でも蓮といると、自然と笑顔になれるから。



悲しくたって関係ないくらいに。



蓮には言わなきゃって思うけど、今はこうして笑ってたいな。



今なら、ちゃんと笑える。





「蓮、置いていかないでよ!」




私はおでこをさすりながら、そのまま歩いて行ってしまう蓮を追いかけた。



蓮はイジワルそうにくくっ、て笑った。



そしてそのまま二人で登校して、すぐに学校についた。