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第十五話:誘拐
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仙崎が気を失ってからすぐ、パトカーで警察がやってきた。

高瀬っていう嫌な刑事も一緒だった。

「おい、仙崎大丈夫か?」

高瀬はなぜか仙崎のことを知っているようだ。

正直わけが分からない。

隣を見るとキヨノさんも不安そうにしている。

それを見て僕はしっかりしなくちゃと思った。

「君たちには署まで来てもらう。詳しく状況を聞きたいからな」

高瀬が言った。

僕たちはパトカーの後部座席に乗せられ、三谷署に行くことになった。



「で、君たちは何かみたのかね? 」

柳田が僕たちに聞く。

僕は極力、自分だけで答えようと思った。

「いえ、何も。仙崎に声をかけられて、振り返ったら彼女が倒れて・・。その時は、仙崎はもうケガをしていました」

僕は答えた。

「坂本、オマエはなぜ仙崎がケガをしたのか分かっているのか? 」

高瀬が怒ったような表情で言ってくる。

「おいっ」

柳田が制止しようとする。

「いえ、やなさん言わせてください。こいつも知っておいた方がいいことですから」

「えっ、どういう・・? 」

僕は気になって言った。