青白いスパークの発光とともに、男が痙攣(けいれん)する。
アタシは頭の中で五つ数えた後、スタンガンをオフにした。
男は体が麻痺(まひ)して動けない。
アタシは背中のカバンから、ビニールテープを取り出し男が動けないように拘束する。
残りの二人を見ると、こちらに気が付いたようだ。
足早に向かってくる。
二人とも手には何も持っていない。
ふふんっ。
相手が素手なら楽勝だね。
アタシはニヤリとした。
昨日コンビニで坂本に守ると誓った。
もっとも、本人には聞こえてなかったけど・・。
アタシが坂本を守る。
そう思うことは、なぜだかワクワクした気持ちにさせてくれる。
お姫様を守る騎士がこんな気持ちなんだろうか?
お姫様?
坂本が・・?
そんなことを考えているうちに敵が接近してくる。
アタシは再度警棒を構えなおす。
「おいオマエ、何者だ? 」
相手はそんな間抜けなことを聞いてくる。
当然、アタシはこたえない。
ただ、距離を詰めて小さいモーションで警棒を突き出す。
警棒は男の首のあたりにあたる。
バチバチッ。
1・・2・・。