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拓の言ったとおりキヨノさんはあっさりとOKしてくれた。
それどころか、すごい喜んでくれているようだった。
僕はそのことが純粋に嬉しかった。
キヨノさんは花火大会に行くのはどうやら初めてらしい。
「坂本、なんか楽しそうじゃん」
仙崎が話しかけてきた。
この時間帯はいつも仙崎と僕の二人がコンビニのレジを担当している。
どうやら一人でニヤニヤしてしまっていたようだ。
「そうかな? 」
「何かいいことでもあったのか? 」
僕は前のこともあったので、仙崎には花火のことを言っておこうと思った。
結果的に仙崎の忠告は全くきいてないけど・・。
「いや、明日の花火大会だけど・・。キヨノさんと一緒に行くんだ」
「えっ? 花火大会? 」
仙崎はおどろいているようだった。
「あんまり人ごみ好きじゃないんだけど、キヨノさんも花火大会行ったことが無いみたいで・・」
僕は言い訳とも、なんともつかないことを言った。
「聞いてねぇよ」
仙崎が苦笑いの表情でつっこむ。
そのとき、お客さんが僕のレジに来た。
レジを打ちながら仙崎を見ると、彼女は何か考え事をしているようだった。
「坂本、この前のこともあるから気をつけろよ」
しばらくして、仙崎がそう言った。
「う、うん。」