「でも、さっき大学までつけて行ったって・・」
「大学まではつけて行ったよ。研究室にも毎日行ってるみたいだ。でも、学生課の名簿にはそんな生徒は載ってないんだよ」
「えっ、それって・・、どういう? 」
「分かんない。とにかく森本紀代乃は怪しい。アタシはもうちょっと詳しく調べてみるから、アンタもうあの女に関わんないほうがいいよ」
「でも、もしかしたらキヨノさん自身が何かトラブルに巻き込まれているかも・・」
キヨノさんは悪い人じゃない。
それだけは間違いない。
「バカッ。セムテックスなんて普通の人間が入手できる代物じゃないんだよ。もしこれが本当に坂本を狙ったものだったら、アンタそうとうやばい状態だよ」
仙崎の口調は真剣だった。
*
その後、僕達は警察を呼んで状況の説明をした。
もっともほとんど仙崎が説明してくれたんだけど・・。
警察も仙崎の知識にはびっくりしていた。
プラスチック爆弾が使われているかどうかは、科学捜査班に調査を依頼してみないと分からないとのことだった。
仙崎はなぜかキヨノさんの話を警察にはしなかった。
だけど、別れ際にもう一度念を押すように言った。
「本当にもう関わるなよ。じゃないと・・アタシ・・」
仙崎は悲しそうな顔で言った。
僕は、何も答えることができなかった。
ただ、仙崎に助けてくれたお礼を言って別れた。
そしてマンションに帰って、さっきのことを思い出してみた。
あれって、もしかすると死んでたよな。
死ななくても、多分大ケガだな。
それを想像すると、急に恐ろしくなってきた。
やっぱりキヨノさんと関りだしてから、とんでもないことが立て続けに起こっている。
仙崎の言うとおりだ。
関わらないほうがいいかもしれない・・。
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第八話へ続く
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「大学まではつけて行ったよ。研究室にも毎日行ってるみたいだ。でも、学生課の名簿にはそんな生徒は載ってないんだよ」
「えっ、それって・・、どういう? 」
「分かんない。とにかく森本紀代乃は怪しい。アタシはもうちょっと詳しく調べてみるから、アンタもうあの女に関わんないほうがいいよ」
「でも、もしかしたらキヨノさん自身が何かトラブルに巻き込まれているかも・・」
キヨノさんは悪い人じゃない。
それだけは間違いない。
「バカッ。セムテックスなんて普通の人間が入手できる代物じゃないんだよ。もしこれが本当に坂本を狙ったものだったら、アンタそうとうやばい状態だよ」
仙崎の口調は真剣だった。
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その後、僕達は警察を呼んで状況の説明をした。
もっともほとんど仙崎が説明してくれたんだけど・・。
警察も仙崎の知識にはびっくりしていた。
プラスチック爆弾が使われているかどうかは、科学捜査班に調査を依頼してみないと分からないとのことだった。
仙崎はなぜかキヨノさんの話を警察にはしなかった。
だけど、別れ際にもう一度念を押すように言った。
「本当にもう関わるなよ。じゃないと・・アタシ・・」
仙崎は悲しそうな顔で言った。
僕は、何も答えることができなかった。
ただ、仙崎に助けてくれたお礼を言って別れた。
そしてマンションに帰って、さっきのことを思い出してみた。
あれって、もしかすると死んでたよな。
死ななくても、多分大ケガだな。
それを想像すると、急に恐ろしくなってきた。
やっぱりキヨノさんと関りだしてから、とんでもないことが立て続けに起こっている。
仙崎の言うとおりだ。
関わらないほうがいいかもしれない・・。
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第八話へ続く
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