気が付けば
こんなところまで来ていた

振り向けば、
無数の足跡

それは
この足が歩いた
距離の長さを
言葉を介さずに
語りかけた。



スタート地点は
どこだった?

目を凝らすけど
見当たらない

確かにあるはず、
だけど
もう、
遥か彼方。



ゴールすら
まだ見えない
続くのは道、
それだけただが
延々と。

まだ見えない
あの白いテープを
駆け足で切る日は
少し先の未来みたいだ


それなら


ざらついてしまったこの手でも
鮮やかな絵は描ける

涙で腫れた瞳にだって
太陽のひかりは映る

多少の痛みがあっても
ほら
まだまだ走り続けられるよ


ギリギリまで
駆け抜けるのも

惰性に
身を任せるのも
自分の自由。

誰からも
干渉されたりしない。

時間は待ってくれない

それなら
その背中を
追いかけてみるよ

そしていつか
追いついてみせるよ。