「あの、美原さん。ちょっといいかな?」


そう、可愛らしい声で私を呼んだのは、黒羽 魅優 (くろば みう)。名前とは裏腹に、嫉妬深く裏表が激しい。


男子に媚を売って、女子にはあまり好かれてない。私が嫌いなタイプだ。


こういうタイプは、逆らわない方がいい。


「いいけど」


「ありがと、美原さん♪」


その言葉を合図に、ぞろぞろと数人の女子が廊下の方に行った。


ざっと6,7人だろう。


所詮、魅優の手下達だ。馬鹿らしい。