プルルルッ…
プルルルッ…

『はい。』

「あっ先輩?すみません夜遅くに…」

『どうしたの?』

「いや、あの…先輩とお揃いのティーセット……割っちゃって…」

『そっか…』

「すみません!!」

『ハハハ」大丈夫だよ。
また買いに行けばいいだろ?』

「はい、ありがとうございます!!」

『それより、ケガしなかった?』

「あ、それは大丈夫です」


『そっか、よかった。』


カタン…

「……。」


「あ、はい…はい。
おやすみなさい」

ピッ

良かった先輩怒んなくて…。

ん?

ガラッ!!

「あんた、何してんの」

「いやぁー…ご飯食べるかなぁーって」

「盗み聞きしてたんでしょ」

「……もらい物だったの?」

「は?」

「あのティーセット…」

「はぁ…、別にもういいよ。
先輩も許してくれたし。」

「そっか…。
ホントにごめんな。
みゆ、悪気はないんだよ。」

「…分かってるって…」

「みゆな、同性から悪く思われてるのも知ってるんだよ。もちろん、俺も。
俺の親、離婚してんだけど、その時
みゆは何も言わず笑っててくれたんだ。
その時、俺は救われた。だから、悪く思わないであげて?」

「……。うん…。」

「大丈夫だよ、みゆも許してるし。
みゆは美桜と仲良くなりたいって言ってたし。」

「……、そっか…。」