当時、わたしとキキは、それぞれの先輩から引き継ぐ形で、ちょっとした学生団体を運営していた。


名前はクロスクール。


学校が交差するという文字通り、色んな学校から20人くらい友だちを集めてきて、
ニュースを斬るとか、勉強方法、将来の夢があるとかないとか、一つの議題を決めて話し合った。




月1の活動ごとに参加者を募集するため、おふざけに終始する回もあれば、真面目な回もあった。



東工大という単語がキキから飛び出したのは後者だったと思う。




とても驚いた記憶がある。


というのも、見るからに「チャラい」男子高校生だったキキに、その単語はあまりにミスマッチに思えた。