わたしたちの間には、点字ブロック1つぶんの距離があった。




「ウミが切り出したんだよ。『キキ、なんか変わっちゃった』って。受験のこともあったけど、それで別れた」




視線を上げると、困ったようなキキの顔があった。


その表情はハレーションを起こし、遠い記憶と重なった。