「結希ちゃんを一昨日帰る時見て、何か悩んでる様子だったから俺声かけたんだよ。そしたら、最近彼氏と一緒に帰るの減ったって…」
椎名が話す途中で結希が話し出す。
「木村くん、最近一緒に帰れなかったのはあたしを尾行していたからなの?」
「ウハハッ!!!そうそう〜!!」
妖怪スピーカーの黄色い頭はどれくらいの頻度で染め直してるんだろう。いま、それどころじゃないだろって?知ってるがな、でも目立つんだ。仕方ないだろ、目線が黄色い頭へ行ってしまう。
「はは、それでいののプレゼント選びに付き合ってくれたお礼も兼ねて結希ちゃんの話を一昨日は聞いてたんだよ。」
ヘラヘラと椎名が言った。
なるほどね、尾行で一緒に帰れない妖怪スピーカーに不安を抱いた結希はちょうど椎名に声かけられ相談していた。まあ、簡単な事だ。
妖怪スピーカーが直接、全てを結希から聞いておけばこんな面倒くさい事にはならなかった。
はぁ。恋愛というものは面倒くさいな。