私と結希の近くに、椎名と妖怪スピーカーはそれぞれ適当に近くの席の椅子を持ってくると座った。


まだ、上手く状況は読めないと思うだろうけどいいか。




「ギャハハ!!いの〜!!彼氏居たんだな!!ケケケッ!」


…君はそこからか。確かに椎名と私のことは言わなかったけど…彼氏くらいおるがな。


妖怪スピーカーの一声を最初に私たちは話しはじめる。


「えっと…7組の椎名くん?だよね?」


結希が申し訳なさそうに話す。


「いいよ、結希。7組の椎名と2組の木村、それと私らは4組。それぞれがどんな関係かはもう分かるよな。」


「ああ、知ってる」


私の言葉を悟ったのか、椎名が頷く。

結希は眉を下げたはにかみ笑いをした。



「ケケケッ!!!!おれと結希ちゃんは仲良しこよしだぜぇ〜!!!ウハハッ!!」


何、君は意味わからんことをほざいてんだ。

どうしよう、確実にこの場に妖怪スピーカーは不必要だ。不似合いすぎる。


その能天気、結希止めてくれないかな。


椎名のほうをみると、椎名も眉を八の字にして妖怪スピーカーのうるささにヘラっと笑っていた。