私と椎名が出会ったの高校生になってからだ。

結希と妖怪スピーカーが付き合ったきっかけと同じように私と椎名は高校1年生になって同じクラスだった。


知らない子ばかりのクラスで、椎名は私の隣の席にいた。椎名は目を惹く容姿だ。その時、私は椎名を見過ぎたのだろう椎名はそんな私をヘラっと笑って、


「よろしく?」


と言ったのだ。私もよろしくと言って、初対面なのに自己紹介もせずに失礼な事を言ったのを覚えている。


「その髪、校則違反だろ?入学式なのに学ラン着なくていいのか?」


椎名はハハッと笑う。


「いいのいいのー。俺このカッコ好きだから」


椎名の格好は髪は染めていないものの、長さが問題なのだ。そして、入学式にパーカーで出るという異形。


不思議な事に椎名にはそれが似合っていた。


私も入学式からスカートは下着の見えないギリギリまで上げていたし、何せ髪はブロンドに染めていた。別にヤンキーとか不良とかいう類ではないけど。

そして私と椎名は1年4組の問題児だとペアにされ、入学日早々生徒指導を受けた。

先生とかよりも先輩たちの視線が一番怖かったのを覚えている。


椎名はヘラヘラと先生の話を流すし、私を見ると、


「この子、似合ってるでしょ?綺麗な色だよね〜」


と、先生に言い出すのだ。たまげたわ。ほんとに。


それから、週に何度か生徒指導を椎名と私は一緒に受けるようになってよく話すようになった。

というかもう、隣の席だから常に私と椎名は学校で喋っていた。

休み時間は流石にそれぞれ同性の友達とかと過ごすけどやっぱり、椎名と一緒にいる時間のほうが長かった。


それぞれの友達も含めて放課後は遊んだりも何度かして、私は椎名と一緒にいる事が楽しく感じていた。


椎名のほうはどうか分からないけど。