「…はうぅ。それであたし頭が真っ白になっちゃって何も言えなくて…木村くんはニコニコガハハハ笑ってるし」


そこでも妖怪スピーカーは笑うのか。恐ろしや。


「何も言わないあたしを見かねて今度は木村くんが、

おれは結希ちゃんのこと好きだよ〜?って笑いながら言うの…」


笑いながらの告白って…どうなんだ。妖怪スピーカーらしいけども。


「なるほどな〜、すごいエピソードだな。」

「…いのちゃんの意地悪〜っ」



私は残りのレモンソーダをぐっと飲みきる。


「なんでだ。まあ、そんな事があったんだな。結希と木村らしい。」

「意地悪だよ!でも、木村くんを好きになるなんて思ってもみなかったよ…」


ゲラゲラだもんな。思うはずないに決まっている。


結希のこのほわほわ具合。妖怪スピーカーも結希にめろめろだけど。結希もめろめろやんけ。リア充か。リア充だな。