放課後になって、帰る準備をする結希を横目に見る。
今日も1日、結希を見ていたけどいつもと変わらずだった。ほんと、変わらない。
「結希、帰る?」
「うん。彼氏は一緒に帰れないっぽいし、すぐ帰るかなぁ。いのちゃんは…頑張って!」
私の机の上に広げてあるレポートを見て結希がはにかみ笑顔をする。
私は今週のレポートを放課後までに終わらせることができなかった。気にするな、いつものことだ。
私の他にも残ってやってる人はチラホラいる。
金曜日は良くある光景だ。
「結希、気を付けてなー」
スクールバッグを持って立ち上がった結希に言う。
「ふふ、ありがとー。また明日ねー!帰ったら連絡するー!」
そう言って元気に手を振ると結希は教室から出て行った。
私もさっさとレポートを終わらせると、帰る準備をする。