「説明しよう!夜のこととは、迅竜のあつまりのことであーる!」

「あっそう。それで?」

「そこで情報交換とかトレーニングとかするんだって」

「ほぉ」

成る程。

だから氷瀬乃も関係してくるのか。

「そーいぅことぉ。じゃあかえろぉ」

「ハイハイ。じゃあ帰ろっか」

そんなことを言いながら教室から出ていく。

氷瀬乃はもう帰ったみたいだ。

さっきまで外まで聞こえていた声が聞こえなくなっている。

外に出るともうあたりは暗くなって電灯がポツポツ光っていた。

こりゃ道覚えるのが大変だ、と思いながら歩き出す。

「ねぇ総長、なんで歩いて帰ろうとしたの?」

「え、決まってんじゃん。道覚えるためだよ。頭の中に入れておくと便利だし」

こくこくと魅火流が同意するように首を縦に振る。

「でもぉ総長ぉ…もうすぐ夕飯の時間なんだよぉ」

「え、マジすかそれ」

魅火流が突っ込む。

あたしも初耳だ。

氷瀬乃はそんなこと一言も言っていなかったぞ⁉︎

「うん、マジマジ。多分あと5分後ぐらいかな」

「「5分⁉︎」」

ていうことは…

「間に合わないじゃん‼︎」

「その通ぉり。だからなんで歩いているのかなぁって思ったんだよねぇ」

「早く言え‼︎そんなことだったら車で帰ったのに」