「今頃どうしてるだろ」

ふふ、とその人は笑う。

足元には沢山の負傷者が横たわっている。

深くフードを被り、金色の大きなピアスがフードの隙間からキラキラ反射して見える。

「ねぇ続けようよぉ〜楽しい遊びをさぁ」

横たわってた人が呻く。

もうやめてくれというように。

しかしその人には届かない。

次の瞬間、フードが脱げた。

男だった。

長く髪を伸ばし軽く結っている。

彼は誰も起きてこないのを見て残念そうにこう呟いた。


「残念。君たち、ゲームオーバーだね」


まるで母親にかまってもらえない子供のような顔をした。

ひどく美しく、そして儚い表情。

しかし、すぐに消え背筋が凍るような笑みを浮かべる。

とっさに逃げようとする人を踏みつけささやく。

「ごめんね。上からの命令だから」

銃声と共に糸が切れたかのように動かなくなる。

「あ、そーいえばここにあったような」

男は隅に目をやりニヤッと笑った。



そこで隠しカメラの映像は止まった。

壊されたようだ。

しかし、音声録音機には続きがあった。

沢山の銃声と悲鳴の後、彼は一言つぶやいた。







「やっと見つけたよ。何年ぶりだろう。会いに行くよ…待っててね……










蛇姫」