あたしが総長になったのは15歳のとき。
当然 "こんな小さいやつに任せられるか! "って声がたくさんあがった。
当たり前だろう。
でも当時の総長があたしのことを指してこういった。
「そんなに不満ならこいつを倒してから言え」
喧嘩を売っているような発言だ。
でも総長に逆らうのはできない。
「おっちゃん?何が始まるん?」
なんとなく予想は付いたけど、一応おっちゃんに聞く。
だって死にたくないもん。
「大丈夫。いつも通り周りやればええんよ」
にっこり笑いながらあたしの肩に手を置く。
冷や汗が流れたのは言うまでもない。
「じゃあ、お前たち。自分の目で確かめるんだな」
「えっちょ、まって」
おっちゃん改め前総長は笑いながら去っていく。
目の前には殺気がビシビシ伝わってくる構成員たち。
「…しょうがない。お手合わせお願いします」
「んじゃ、遠慮なく行かせてもらいますよ!!!!!」
一斉に下っ端たちが襲いかかってきた。
「楽しんでね〜」
最後に遠くから総長がいった一言が今でも頭に残っている。
ここからの記憶が曖昧なので総長から聞いた話をする。
下っ端は全員で100〜150人いたそうだ。
そんな大人数を相手にあたしは20分でかったらしい。
そしてこの日からあたしは総長となった。
でも15歳だから何もできないのでしばらく前の総長に任せっきりだったけどね〜