「魏姫~お前本当に大丈夫か?いつもはこんなとこ引っかかんないじゃん」
「あはは、ちょっと緊張してるのかも」
ぎこちない笑顔で返す。
自分でも自分に何が起こっているのかわからない。
なんて答えたらよいのかわからない。
魅火流はいぶかしげな顔をしたように見えた。
気のせいだったかもしれないけど。
「さあ魏姫!朝ごはん食べにいこ」
いつも通りの笑顔でリードされる。
「うん。そうだね」
罠に引っかからないように階段を下りていく。
「ねぇ、早くして!魏姫ねぇちゃん。遅刻する!!」
子供たちが呼んでいる。
急がなくては。
入学式そうそう遅刻はごめんだ。