どんどん真輝音先輩が名前を読んでいく。

ほぼ全員知っているから今更気こともない。

そう思って近くにあったコップに手を伸ばす。

シュワシュワと炭酸の弾ける音がする。

さっきも言ったが、あたしは炭酸が大好きだ。

というか愛してる。

一気に飲み、一息つく。

と同時になんだかぼんやりして来た。

なんだこりゃ。

まあいっか…美味しいわこの炭酸。

同じテーブルにあるコップを手に取り、同じものか確かめ、グイッと飲む。

実に旨し。

ふわふわして来て気分がいい。

そっと立ち上がり軽くストレッチしてみる。

おお…フラフラして楽しい。

「魏姫大丈夫?」

いつの間にか魅火流が隣に来ていたらしい。

周りを見ると名前の発表も終わりみんな楽しそうに話している。

「うん♪だいじょぉーぶ」

「呂律が上手く回ってないけど…」

「うっしゃいなぁ…魅火流喉乾いたぁ。それちょらい」

「えー」

「つべこべ言うにゃ」

魅火流の持っていたコップを奪い飲む。

入っていたのはトマトジュース。

こっちもうまい。

「あ、マジか」

誰かがそう漏らす。

すると他の人もコソコソ言い始める。

「あぁ?なにおみゃーらこそこそしてんだぁ」

周りは顔をそらす。

魅火流の方を向くと顔をほんのり赤くして震えて居た。


何があった。


まったくわかんない。

それよりもふわふわして心地が良い。

「魏姫…いまさぁ…間接キスだったんだけど」

魅火流が顔を隠しながら行ってくる。

周りの組員たちもうなずいている。

「間接キスなんてしたっけぇ」

自分の行動を振り返ってみる。




あ、魅火流のジュース飲んだわ。