「お前バカか?」

イ、イケメンなのに口悪い‼︎

「バカじゃないです、帰ります‼︎」

立ち上がろうとした時、ベットの上に押し倒された

そのまま口を塞がれる

「…泣くな」

消えそうな声で囁かれる

そう言われて初めて自分の目から涙が溢れていることに気づいた

「ふぇ…」

溜まっていたものを吐き出すかのように泣いた

男の胸の中で

光輝(こうき)と呼ばれた男は何も言わずずっと背中を叩いてくれた

「今は何も聞かない、話したくなったら言え。聞くから」

私は黙って頷く

「ここ…」

ここどこ?

私の言いたかった言葉は入ってきた男の声に消された

「光輝ーー‼︎、っ優奈(ゆな)?」

「大翔(ひろと)〜⁉︎」

なんでここに?大翔の言いたかったことはわかった

私も知りたい

「俺が説明するよ、俺は浩樹(ひろき)」

私が目を覚ました時声をかけてくれた人だ