あのトラックが突っ込んできたという事は、1号はこの近くに潜んでいる筈だ。

もう電車で移動なんて悠長な事は言っていられない。

それどころか人の多い場所にいては、巻き込んでしまう可能性すらある。

「とにかく今は逃げるしかないわ…!」

苦渋に満ちた表情の黛さん。

…あれ程の強力な力を持つ超能力者。

そしてそれを擁する機関。

そんな連中からの逃避行。

もしかしたら俺達は、ものすごく無謀な真似をしているんじゃないか。

…そんな風に思わずにはいられなかった。