開発した薬品の投与って…。

「それって人体実験って事か!?」

「……」

女性は答える事なく。

「小山田哲平君…君は今日、その機関の開発した薬品を投与され、最も『発症』の確率が高い人間と判断された」

「……!」

待て…待て待て…。

話がトンデモ過ぎてついていけない。

俺は…人体実験に使われて、その薬の効果とやらが発症しそうだっていうのか!?

「……」

俺の言葉に女性は無言のまま頷いた。

「私は機関に敵対する者…君の学校で人体実験が行われるという情報を知り、駆け付けたものの間に合わなかった…それで、せめて君だけでも保護しようとこうして接触した」