-ひろきside-


今にも泣き出しそうななぁちゃんを見て、いてもたってもいられなくなって、気づけばその手をとって歩き出していた。



そして俺がよく行く喫茶店に来た。



ここなら人も少ないし、誰にも邪魔されずに話が出来る。



いつかなぁちゃんを連れてきたいって考えてたけど、まさかこんな形で来ることになるなんて思わなかったな。



本当なら楽しくデートしてるはずだったんだけど、そんなこと言ってられる状況じゃない。



でも俺は、なぁちゃんが笑ってくれればそれでいい。





喫茶店に入り、向かい合わせに座る。



そうしたらすぐに、なぁちゃんが消え入りそうな声で言った。