一日が過ぎた。

 相変わらず、香月くんは毎日本に向かっている。
 でも、じっと見ていると、たまにクスクス笑ったり、悲しそうな表情を浮かべることがある。

 とても小さくて些細なことだけど、本を読んでいて幸せそうな香月くんを見ると、私まで幸せをもらった気分になれるんだ。