「こんなに震えてるのに・・・・。


 無理に俺に合わせようとしなくていいのに・・・・」

 

 そう言いながら、私の服を掴む優斗くんの手はかすかに震えていた。


 「俺、まだ責任取れる年じゃないから。


 一時の感情なんかで、ナツメの体に触れてたら・・いつか取り返しのつかないことになると思う。


 気持ちは嬉しかったよ」


 「優斗くん・・・・。

 じゃあ、キスだけ。


 それなら、いいでしょ」


 私がそう言うと、

 「ダメ」


 答えはNOだった。


 「キスしたら、止まらなくなっちゃうでしょ」