優斗くんは、メガネを机の上に置いてベッドに入った。


 「ナツメ、おいで?」

 私も入るように言って。


 気付かなかったけど、優斗くんの部屋はすごくシンプル。

 ドアをあけたら、本棚とベッドと、机があるだけ。

 あとは、クローゼットがあってすごく・・・落ち着いた部屋だな。


 部屋の中を見回して、緊張しながらも私は優斗くんのいるベッドに入った。


 「話って?」


 「・・・・うん、その・・・」


 「ん?」


 「優斗くんは、我慢しすぎてないかなって思って。


 私、あんなことがあったから、男の人に触れられるのってすごく怖いと思ってる。

 でも、優斗くんは手も繋がないようにしてるでしょ? なんていうか、ちょっと辛そうだなって思って」