「ごちそうさまでした」


 手を合わせる優斗くん。

 食べるのはやいなぁ・・・。

 

 自分の料理をあんなにパクパク食べてくれることがこんなに嬉しいことだったなんて、私知らなかったな。



 お皿を洗って、一息。

 気がつけばもう日も暮れていた。


 「もしもし?

 あ、うん。
 
 ・・・うん。

 は?

 うん。

 じゃ、」


 誰かと電話をしてた優斗くん。


 電話が切れたみたいだから、お母さんから?と聞いてみた。

 「うん」

 と答えた優斗くんの顔は、ちょっと焦り気味。


 「今日、帰って来れなくなったって。

  母さんも、父さんも」


 私、今牛乳飲んでたら、きっと吹いてる。

 優斗くんに向かって。