「こんにちは。

 僕、香月 優斗と言います。

 ナツメさんとお付き合いさせてもらってます」


 「え・・・!?」


 お母さん、驚いてるよ。

 無理もないな・・・。

 「お母さん、ごめん。

 今日優斗くんのおうちにお邪魔するの・・・」


 「夏休みなのに、部活ばかりで休みが全然取れなくて。

  この土日しかなかったので、泊まりに来ないかって、僕が誘ったんです。

  ナツメさんの中学生のときのこと、全部聞きました。

  ナツメさんが、話してくれたんです」


 お母さんは黙って聞いている。


 怒ってるのか、心配してくれてるのか・・・。


 「ナツメ、」

 お母さんが口を開いた。

 「香月くん、と言ったかしら」


 「はい」

 「絶対、ナツメが嫌がるようなことはしないって、約束できる?

 ご両親も、ちゃんとご在宅よね?」


 「もちろんです」

 「いってらっしゃい」