弱々しい香月くんの声が聞こえて、私は香月くんの顔が見たくなった。
 
 片手で顔を隠し押さえている香月くんが、私の前にいて。

 「香月くん、・・・顔真っ赤だけど、大丈夫?」

 私がまたそう尋ねると、

 「見んなって、言っただろ・・・」

 と香月くんも言った。