「怖かったよね。もっと早く気付けていれば・・・。
 
  助けに行くのが遅くなって」


 校舎に入って、人もたくさんいる場所に来た途端、なんだか安心した。

 「ありがとう。助けてくれて。

 私、心の中で香月くんに助けてって、叫んでた。

 そしたら、本当に香月くんが来てくれて。

 私、それだけでよかったよ。
 
 ホントに、ありがとう」