…… だっ、だめ! 私は首をぶんぶん振った。 六郎さんがとたんに子供みたいな、 さみしそうな表情をする。 そ、そんな顔しないでよ… 「抱きしめられたらきっと私、 今以上に六郎さんのことばかり考えてしまいます…… だから、だめです。ごめんなさい」 本当のことを話したら、とたんに ここにいちゃいけない気がして、 私は立ち去った。