恥ずかしそうに、でも俺が差し出したおかゆを食べる雛乃が可愛くて可愛くて仕方ない。
泊まり込みで雛乃の看病したいと思ってしまう。
『…ごちそうさまでした…。』
ペースは遅いながらも、茶碗に盛られていたおかゆを完食した。
おかゆを乗せていたお盆には風邪薬が置いてあって、それをお水と一緒に差し出す。
『ありがと…。』
「一応、体温計っとく?」
『うん、そうする…。』
空になったコップを雛乃から受け取って、代わりに簡易テーブルに置いてあった体温計を渡した。
パジャマのボタンを2つほど開けて体温計を脇に挟む雛乃の姿を直視できずに、さっと視線を雛乃から逸らした。
やべー…。今の、めっちゃ色っぽすぎるんだけど…。
火照る身体を気付かれないように、空になった茶碗とコップを乗せたお盆をダイニングのテーブルに返そうと部屋を出たのだった。