私の涙を指で優しく拭ってくれた。

それからひろとは
大きく深呼吸をして

少しずつ、ゆっくりと話し始めた…


「俺は親がいないんだ…
小学校低学年のときに死んだ…
俺が殺したんだ…」


え…?


ひろとの話はとても
軽い話ではなかった…



ひろとは小学校2年生の時
両親と弟と
4人暮らしをしていたらしい。

弟はまだ幼く歩き始めた頃だった。

とても楽しい家族で
いつも家の中は温かい空気に
包まれていた。