「ただいま。」

わかってる。誰もいない事なんて。
でもこれが私の癖だった。

誰もいないのに
家に挨拶をする。

意味わかんないよね…

寂しくなんかない。

私には愛してくれる人なんか
いないから…
1人でも何とも思わないから。

ずっとずっとそうだった。

私は1人ぼっち。

でも、何でだろう。
ふいにあの眩しすぎるくらいの
笑顔が頭をよぎった。

「ははっ。なんで頭にでてくんの。」

独り言を呟いてみたけど
私の声だけが虚しく家に響いた。