でもそんな笑顔
イケメン君には通用しなくて…


「俺の前では無理に
笑わなくていいから。」

なんて言って眩しいほどの
笑顔を向けてきた。

なんだか少しイラっとした。
そんな笑顔ができるイケメン君に
嫉妬してしまった…

あぁ。もういいや。

私はイケメン君の言う通り
笑うのをやめた。

「あなたなんでわかったの?」

さっきからは想像もできないほどの
冷たい視線をイケメン君に送る。

そんな彼はふっと笑って
「さぁな。」
とだけ答えた。


もうムカつくから
言いたいことだけ言って
逃げてしまおう。


「なんでわかったか知らないけど
あなた同じ学校でしょ?
だからこの事は誰にも言わないで。
それともうあなたと関わることは
ないと思うから。
さっきは助けてくれてありがとう。
じゃあ。」

そう言って
私はイケメン君に背を向けて
歩き始めた。