「どうした、鈴?」


下駄箱に着いたら陽介が私の事を心配しながら覗き込んだ。


あんまり気づかれたくなくて、私は靴に履きかえて学校を出た。


「おい、鈴…何を隠してる?」


私がどんなに隠そうとしても気づかれちゃうことも知ってるんだけど。


私ってそんなに分かりやすいのかな…?


「さっき、家庭科室言ったらなんか男子が居てびっくりしただけだよ」


「家庭科室に男子が居た!?…ついてけば良かった…大丈夫だったのか?」


陽介は昔から周りに過保護な傾向がある。


こういうとこも好きなんだけどねー。