「お前、この学校の奴?見ない顔だけど…」
「この学校の3年生です」
なんかうまく話せてる気がしない。ただでさえ人と関わらない場所にいたから…。
「なんだ同い年だったのか。だったら敬語なんていらないし…俺は成田大我」
ご丁寧に名前を聞いてないのに自分から言ってくれっちゃったよ。
「…私は白峰鈴…」
名前くらい言えばいいよね!そう思った私はカバンをもって家庭科室を飛び出した。
後ろの方から成田…ってやつがなんか言ってるようにも聞こえたけどよくわからないかった。
それにもうあんな人に会う事はないだろうから。そして私は下駄箱へと足を急がせた。