なにもないだけなんだ。私にはしたい事もなにもなくなってしまった。


今年は高校三年生…だから大学に行ったりだとか、進路に向けてみんないろいろやってるんだと思う。


…そんなことも私には何も関係ないけど。


「今日は家庭科室にいなかったのか?」


ぶらぶらと廊下を歩いていたら目の前に1人の男子が現れた。


「…陽介」


陽介…日比野陽介。私の幼なじみだ。


彼とは幼稚園ごろからずっと一緒にいる。…私が何でも話せる奴だ。