私はなにも言えなかった。【あいつ】それは絶対に思い出したくない人だった。
そのまま私は電話を切っていろいろと考えた。
ひとまず成田大我に会う事はないだろう。美和が言うとおりに有名人なら毎日が充実してそうだもん。
__ガタン
目の前で一つの写真たてが落ちた。それは私が何よりも大切にしているものだった。
もう、2度と揃わない…4人の幸せ。
私には幼なじみに陽介と美和がいる。けど本当はもう1人、つまり4人で幼なじみだったんだ。
そいつの名前は白里輝。本当にずっと一緒に4人でいた。どこに行くのもなにをするのも絶対に4人がそろってた。