早く帰ろう、そう思いながら公園から

離れようとすると「待てっ!」と

浅村君に声をかけられた。

「なんですか?」

「...送ってく」

浅村君はぶっきらぼうにそう言った。

「いや、大丈夫です。
それに浅村君、女嫌いじゃないですか」

「...触れなければ震えとかねぇし、大丈夫だ。
それに桜井は女。
また変な輩に絡まれるぞ?」

うっ...

それは嫌だ。

あんな怖い思いはしたくない。