「アルフ!???」




そう呼ばれて登場したのは、あの嫌みな男。
世話係じゃなかったのね!!






『プリンセスどうかされました?』


司会者が小声で私に尋ねる。




どうかされましたとも。まさか、アルフが私の旦那だなんて聞いてないわよ!?





『お座り下さい』




司会者に言われて初めて自分が壇上で1人だけ立っているのに気が付いた。





やば……そう思って急いで椅子に座る。
その間に私の隣りに座ったアルフは私の耳元で


"まだラリってんの?"


と嫌みっぽく言うと、にやっと怪しげに笑った。