ギュッ。ギュッ。

一歩一歩踏みしめて歩く。

昨夜から降り積もった雪は、もう相当な量だ。

今年買ったばかりのお気に入りのブーツも、布地のせいで濡れてビショビショになっている。

でもそんなことも気にならないくらい、あたしはひたすら雪の上を歩く。


ギュッ。ギュッ。


別に音が好きなわけでもないしこの感覚が好きなわけでもない

理由なんてない。

ただ、歩きたい。

歩きたいだけ。