「ねーお兄さん!
もしかして、他から来た人?」


快活そうな少女が
パッと咲いたような笑顔をして
話しかけてくる


「あぁ、そうだよ」


「話とか聞かせてもらっていい?
私達、いつか町を出ようと思ってるの」


もう1人の人懐こそうな少女も
遠慮なしに語り掛ける


「…俺で良ければ」


「「やった!」」


言うや否や、
ベンチの両隣に座り込む



(両手に華、ってやつだな)


満更でもなさそうに
一時のお喋りを楽しむ