「ありがとう。もう家近いし、ここまででいいよ。」



「そう?じゃあ、また明日ね。」



「うん。また明日。」


そう言って私達は別れた。


ふと、田中君が気になって、後ろを振り向くと、もうすごく遠くまで歩いていた。


「男の子って歩くの早いな~。」


そう独り言を言った瞬間、思った。


(あれ?けど私といたときはあんなに早くなかった。ん?....... ていうことは、私の歩く早さにあわせて歩いてくれてたってこと?)


そう思った瞬間、なんだか胸が熱くなった。