一週間、確かにそれくらいの時間があればちゃんと言えるかな。

去年のクリスマスイブは初めて颯とデートらしいデートをしたんだった。

駅前のツリーの星、今年もあるのかな。

ずっと一緒にいられますように。

そう願って飾ったの。

でも願って待ってるだけじゃだめ。

自分から行動しないと。

「よし!早紀ちゃん、あたし頑張るね!」

「実結なら大丈夫。」

早紀ちゃんにそう言われたらなんだか落ち着いてきた。





そして、いよいよ12月24日、クリスマスイブがやってきた。

今日は終業式で午前中で学校は終わり。

三年生は三学期は自由登校がかなり多くなるから、このクラスで授業を受けるのも残り少ない。

去年は打ち上げとかクリスマスパーティーとかがどのクラスでもあったみたいだけど、今年はさすがに受験が近いから、全員参加のクラス規模のパーティーはないみたい。

「じゃあな、実結、頑張れよ!」

「遊ぶとき教えてね!」

帰りのホームルームが終わると、あゆちゃんと桐生君が声をかけてくれた。

「実結、大丈夫だから。絶対に!」

早紀ちゃんもそう言ってあたしの手をぎゅっと握ってくれた。

「うん!ありがとう。」

まずは、颯を捕まえなきゃ。

まだ帰ってないはず。

あ、でも今日もバスケするのかな…

早くしないと帰っちゃうかもしれない。

小走りで教室を出て、D組を覗いた。

うーん…いるかな…?

「実結ちゃん。」

ドアの前で背伸びをしていると、後ろから声をかけられた。

「西田さん…」

そこにいたのは西田さん。

そういえばあたし、西田さんに颯に嫌いっていえって言われたんだ。

今から告白するなんて、絶対にバレないようにしなきゃ。